【神戸 vs FC東京】 ウォーミングアップコラム:“なるべく”平常心で。 高橋秀人、初の古巣対決へ。

2017年5月19日(金)


前節のアウェイ鹿島戦で、今シーズン初のゴールを決めた渡邉千真は、水曜日の非公開練習後に「まぁイヤでも意識すると思いますよ。(記者に)聞かれたりもするしね(笑)」と言った。

これは古巣対決についての自分のコメントではなく、高橋秀人(写真)の心情を察したコメントである。

で、やはり出待ち記者陣は高橋秀を囲み、こう聞くのである。「初の古巣対決ですが、いかがですか?」。これがメディアの仕事だから仕方がない。

高橋秀はやや苦笑いを浮かべてから、その質問に答えてくれた。

「なるべく平常心で。今はFC東京をたたくことだけ考えています。それ以上でもそれ以下でもない。気負っても仕方がないですし、ピッチに立つまではあまり考えないように。神戸が勝つことが最優先だと思いますからね。記者さん的には面白くないコメントかもしれませんが…まぁ今日はこれくらいにしておいてください(笑)」

渡邉の言葉通り、高橋秀はイヤでも意識しているように見えた。

とはいえ、今節のFC東京戦に高橋秀が出場するかどうかは分からない。ただ、前節の鹿島戦ではアンカーに入り、相手2トップにCBの岩波拓也や渡部博文がつり出された後のカバーリングや、2列目に降りてきたFWへの対応など、難しい役割を器用にこなした。今節のFC東京も鹿島に劣らず2トップは駆け引きがうまい。特に大久保嘉人を自由にやらせると難しい試合になる。ボランチとDFラインの間のスペースを埋める高橋秀の能力が今節も一つのポイントになる可能性は高い。

「この前はアウェイで鹿島に勝つことができた。でも、(それを生かすためには)ここからが重要なので気を引き締めたい」

移籍加入後、なかなかチームにフィットせず、2ボランチの一角や3センターバックの中央などポジションを転々とした。ようやく見つけた居場所がアンカーだった。やっとスタートラインに立った感がある優等生は今、淡々としたコメントの中に闘志をみなぎらせている。

文:白井邦彦(神戸担当)


明治安田生命J1リーグ 第12節
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ヴィッセル神戸 vs FC東京