【福岡 vs 愛媛】 ウォーミングアップコラム:昇格への最後のピース。エウレーの左足が勝利を呼ぶ

2017年9月8日(金)


リオオリンピック日本代表の亀川諒史。今年行われたU-20ワールドカップで存在感を示した冨安健洋。韓国U-19代表の経歴を持ち、攻守に非凡なものを見せるウォン ドゥジェ。昨シーズンはKリーグ2部で18得点を挙げてKリーグベストイレブンに選ばれたウィリアン ポッピ。実績と経験のある選手たちに支えられながら、将来を嘱望される若い選手たちがピッチで躍動する姿は、今シーズンの福岡の魅力のひとつ。そしてもう1人。将来が楽しみな選手がブラジルからやって来た。

シウヴァ カヴァウカンチ エロスマン エウレー(写真)。ブラジル・パライバ州出身の22歳。ECヴィトーリアの下部組織で育ち、2013年に同クラブでプロデビュー。U-20、U-23ブラジル代表の肩書を持つ。ポジションは左サイドバック。その経歴が示すように高い技術はもちろんのこと、豊富な運動量とスピードが武器で、特に攻撃面で強みを発揮する。「足下の技術、スピードには自信があるし、魂のこもったプレーをすることが自分の信条」とは本人の弁。日本でのデビュー戦となった第31節讃岐戦では、左SHの位置でプレーしたが、アタッカーとしてプレーしたことがあると本人が話すように、攻撃の切り札として起用されることになりそうだ。


日本はもちろん、移籍は本人にとって初めての経験だが、明るく、話好きで、積極的にコミュニケーションを取ろうとする性格は、新しい環境にも不安はない。練習後には、ブラジル選手たちだけではなく日本人選手とも談笑し、囲み取材の中では、覚えた日本語を報道陣に向かって披露することもある。福岡の町も、日本食もすっかり気に入っているようだ。そして、新たな環境でプレーすることについて、次のように話している。
「いつかは日本でプレーしてみたいという気持ちがあった。自分にとっては新しいサッカー人生の始まり。何としても福岡でやってやるという気持ちは強い。クラブの目標であるJ1昇格のために、少しでも力になれるように、全力でやっていこうと考えている」

まだ合流して2週間余りということもあり、チーム戦術の理解度という点では万全とは言えないが、個の能力の高さは練習でも実証済み。特に、左サイドから前線の選手とのワンツーで中に切れ込んで来るプレーは迫力十分。また、相手DFの背後を通して中央へ巻いてくるグラウンダーのクロスは切れ味抜群で、福岡の攻撃の新たなバリエーションになることは間違いないだろう。左SBには亀川がいるが、場合によっては、亀川、エウレーが左サイドで共演することも十分にあり得る。右サイドからジウシーニョ、駒野友一のベテランコンビが、左サイドからエウレー、亀川の若手コンビが攻撃を仕掛けるシーンは、ファン、サポーターなら絶対に見逃せない。


どのような形になるかは不明ながら、第32節愛媛戦で、レベルファイブスタジアムデビューを果たすことは濃厚で、「讃岐戦には引き分けてしまったが、ここで下を向かず、愛媛戦で勝点3をしっかりと取れるように、そして、それが連勝のスタートになるようにしていきたい」と話す。左サイドで躍動するエウレーの活躍に期待したい。

文:中倉一志(福岡担当)


明治安田生命J2リーグ 第32節
9月9日(土)18:00KO レベスタ
アビスパ福岡 vs 愛媛FC