【G大23 vs 沼津】 ウォーミングアップコラム:ほろ苦さが残った、21才のバースデー。「悔しさは試合で取り返すしかない」とGK林瑞輝は逆襲を誓う。

2017年9月9日(土)


2017年9月4日。この日、21回目の誕生日を迎えた林瑞輝(写真)は、FC琉球戦を終えると「こんな誕生日は初めてって感じです」とつぶやいた。

ここまでガンバ大阪U-23の守護神としてゴールマウスに立ち続けてきた林は、この日も、いつも通りに試合を迎えた。普段と違ったことがあるとするなら、これまで再三にわたり好セーブでチームを救ってきた彼が、13分という早い時間帯でミスから失点を許したこと。エリア右側からFC琉球MF田中恵太の放ったシュートは、さほど難しい弾道ではないように思われたが、林の脇の下をすり抜けてゴールに突き刺さった。
「あれは完全に僕のミスです。起きたことは仕方がないと思っていたつもりでしたが、どこかで引きずっていたのかな…ってことは試合が終わった今になって感じていることです(林)」
試合後、林自身が振り返った通り、この日は珍しく立て続けに失点を重ね、前半を0-3で折り返すと、後半も51分の失点に始まり、終わってみれば1−7と今季最多失点で大敗した。
「これまでの試合は、自分としてもそこまで悪いと感じる試合は少なくて、僕が理想とする『チームを助けるパフォーマンス』も出せてきましたが、今日はこういう試合をしてしまった。チームのみんなにもすごく迷惑をかけたし、応援してくれたサポーターの皆さんにも申し訳ない。でも下を向いていても仕方がないので、今日1日は引きずったとしても週明けの練習からは顔を上げて、以前のパフォーマンスをすぐに取り戻せるようにやっていきたい(林)」

もっとも、全てが林の責任ということでは決してない。事実、チーム全体で見ても、立ち上がりの入り方もよかったし、失点数にみるほど全体がバラバラに大崩れしたわけでもない。結果的に個々が点を取りにいくためのトライを続ける中で、カウンターを食らって大敗となったが、宮本恒靖監督も収穫を語っている。
「選手に求めている、ボールを奪うとか、奪ってまた出て行く、切り替えて奪い返すという局面の強さや、連動性についてはよかった。個人的に躍動感をもってプレーしている選手もいたし、プレーの1つ1つを見ると、いい点は見られたと思う(宮本監督)」
ただ、選手個々の胸には、この数字が重くのしかかっていたのも事実だ。日頃から、口々に「結果でしかアピールできないからこそ、結果が大事」と繰り返していることを踏まえれば、尚更だろう。それでも「悔しさは試合で取り返すしかない」と林は言う。今節の相手、アスルクラロ沼津は現時点で、J3屈指の得点力を誇るチームだが、見方を変えれば、だからこそ、存在感を示す格好の相手であるはずだ。

「サッカーをやっていたら、ゴールキーパーをしていたら、こういう日もあると思って、ネガティブにならずにやっていきます(林)」
ほろ苦いスタートになった21才を、楽しく充実のあるものにするための時間はまだまだ残されている。沼津戦もその1試合になることを願っている。

文:高村美砂(G大23担当)


明治安田生命J3リーグ 第22節
9月10日(日)18:00KO 吹田S
ガンバ大阪U−23 vs アスルクラロ沼津