【横浜FC vs 松本】 ウォーミングアップコラム:横浜愛あふれる巨漢ストライカー、イバは2年連続のJ2得点王とJ1昇格へ全力で戦う

2018年2月24日(土)

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いよいよ明治安田生命J2の2018シーズンが開幕する。昨季、「J2優勝、J1自動昇格」を目標に掲げ、序盤は一時首位を走りながらも結果として昇格プレーオフ進出も逃した横浜FCだが、今季ももちろん同じ目標を掲げる。昨季の主力がほぼ残り、頼もしい新戦力も加わった。何よりこの男がチームに残ったこと自体が最大の補強といえる。アブドゥラーヒム・ラーヤブ、通称イバ。昨季25ゴールを挙げてJ2得点王に輝いた、モロッコ生まれノルウェー育ちの巨漢ストライカーだ。

イバ個人にとって、3年連続で開幕の松本戦となる。なぜなら一昨年、イバはシーズン開幕後に加入し、デビューが第2節の松本戦の途中出場だったからだ。J2のサッカー、横浜FCのスタイルにフィットするまで時間はかかったが、一昨年の夏以降は不動のFWとしてゴールを量産。堅守速攻で戦うチームにあって、190cm、88kgの巨躯を生かしたパワー、母国ノルウェーでフットサル代表にもなった足技を生かしたキープ力で前線の橋頭堡となり、完全に横浜FCの戦術の中心になった。
昨季挙げた25ゴールも、ゴール前で押し込んだ、という形のものはそう多くない。むしろ、ちょっと普通なら無理じゃないかと思われるところを強引にねじ込み、何度も相手だけでなく味方の度肝も抜いた。第11節のホーム愛媛戦、背後からのロングボールを左足でトラップし、ボールを地面につけることなく右足ボレーで突き刺す。第34節のアウェイ愛媛戦、第39節のアウェイ京都戦では、前にディフェンダーがいるのをものともせずパワーショットで撃ち抜いた。25ゴールのうちPKが8つ含まれているが、PKには決定力とは別の胆力が要求されるもので、1本失敗した以外は確実に沈めている(キックの前に「ちょっとゴタゴタがあった」ためで、しかもそれが人生初のPK失敗だったという)。

昨季終盤に就任したタヴァレス監督体制になっても、イバが横浜FCの戦術の中心であることは間違いない。指揮官も「今年もイバは既に得点王だよ。練習試合でもう6〜7点も決めてるんだからね(笑)」と期待を寄せている。ここまでプレシーズンの仕上がりについてイバは、「去年からの課題をいくつか明らかにして、良いトレーニングができている」と手応えを口にした。「去年は守備的だったけど、今年の横浜FCはとても攻撃的なサッカーをするよ。たくさんゴールを見せられると思うよ!」と頼もしい。
もちろん2年連続の得点王も視野に入っている。「僕はストライカーだから。それが仕事だし、たくさんゴールできるように毎回ベストを尽くして戦う。もちろん去年より難しくなるかもしれない。僕へのマークも厳しくなるだろうし。できるだけファイトして、努力してたくさんゴールを決めていきたいね。それがチームを、チームメートを助けることになるから」。

そう熱っぽく語るイバの傍らを、中里崇宏や新加入の山本海人が通り過ぎつつ、「イバさんファーストゲームで3ゴールね〜」と茶々を入れると、すかさず「お前らクレイジー(笑)。まあできるだけ頑張るけどさ」と応戦する。かと思えば、これまた新加入の武田英二郎が邪魔にならないようにひっそり通り過ぎようとするのを、「ほら、ニュースターがそこを通るよ。あれ?名前は誰だっけ?(笑) 冗談冗談、でも彼は本当に良いプレーヤーだよ」と、自らイジりにいく。陽気で明るく、謙虚で、人柄も最高だ。

そんなイバには当然、他クラブからのオファーが舞い込んでいたことは想像に難くない。おそらく横浜FCとしても最大限の厚遇をすることで、11月中には早々と契約更新を発表した。横浜FCに残った理由は、「横浜が好きだから」とシンプルだった。
「ここが自分の家のように感じるんだ。クラブ、チームにかかわるみんながよくしてくれるし、僕の妻も子供もここでの暮らしに満足している。僕もハッピー、家族もハッピー、だからここにいたいし、離れる理由はないよ。もちろんプレーヤーとしてはトップのディヴィジョンでプレーしたい気持ちはある。だから横浜FCでJ1に行けるように頑張るよ。それが僕の夢だから」
仕事はゴールを決めること、夢は愛するチームをJ1に連れていくこと。イバの3年目の挑戦が始まる。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第1節
2月25日(日)14:00KO ニッパツ
横浜FC vs 松本山雅FC

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