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【清水 vs 柏】 ウォーミングアップコラム:1年間の武者修行で生まれ変わった石毛秀樹。チームのためにやり続けることとは

2018年4月27日(金)


「石毛、変わったね」
1月に今季の清水が始動した直後から、多くのチーム関係者が口にした言葉だ。
昨年はファジアーノ岡山に1年間期限付き移籍して31試合出場/2得点。リーグ序盤はなかなか試合に出られない時期もあったが、徐々に長澤徹監督の信頼をつかみ、途中からは中心選手としてチームを支え続けた。

そんな1年間の武者修行を経て清水に復帰した石毛秀樹(写真)。練習日にクラブハウスに来る時間が以前よりかなり早くなり、練習中も惜しみないハードワークを続け、身体のケアにも非常に気を使うなど、一昨年までとはサッカーに取り組む姿勢が明らかに変わっていた。

石毛本人もそれをはっきりと自覚している。「岡山の選手たちは、JFL時代から在籍している人もいたりして、本当にサッカーに賭けている思いが強かったし、みんな自分の身体をすごく大切にするし、そこに時間も労力も惜しまないんですよ。それを見ていて、自分のサッカーに向き合う姿勢には甘さがあったなと感じました。プレーの面でも、走る、闘うという根本のところに対して1年間すごく厳しく言われ続けて、それを身につけたうえで、自分の技術や持ち味を出せれば、良い選手になれるのかなと感じられました。自分が大きくなるヒントを得られたという意味でも、本当に(岡山に)行って良かったなと思っています」
 
その一方で、昨年の清水の戦いを外から見ていて感じることもあった。「失点シーンとかを見ても、もっとプレッシャーをかけられると思うことが多かったし、クロスも簡単に上げられすぎていたし、守備でもっとプレスバックできるだろうと思うシーンとか、いろいろと感じるものがありました。僕はそういう細かいところで一歩でも多く足が出ることの大切さを学んだし、それはエスパルスに帰っても絶対にやり続けようと思っていました」(石毛)
 
今季のヤン ヨンソン監督の戦術では、両サイドハーフには相当なハードワークが求められる。守備で危なくなればサイドバックのところまで下がり、攻撃ではゴール前まで、ときには逆サイド深くまで入っていくことがあり、前後左右に大きく動き回ると同時に、切り替えの速さも強く求められている。

そんな中で石毛のプレーを見ていて目立つのは、彼の言葉通り他の選手よりも“あと一歩が出る”ことと、攻守に“ムダ走りを惜しまない”ことだ。元々機動力に定評のある選手だが、そこに磨きがかかり、危ないところに戻ってボールを奪う、2列目から裏に走り出していくといったシーンが非常に目立っている。本人も「危ないと思ったら自然に身体が動いているようになりました」と言う。

そうした献身的なプレーが新監督の信頼を得ることにもつながり、右足首の痛みで欠場した時期以外は開幕からつねにスタメン起用されている。ゴールに絡む場面も多く、充実したプレーを続けているが、本人の中では自らゴールを決めたいという思いも強かった。それが前節の名古屋戦でついに実現。後半25分に決めたミドルシュートは、彼らしいパンチ力を見せつけたもので、それがチームに7試合ぶりの勝利をもたらす決勝点にもなった。

「とにかく早く点を取りたかったですし、チームが勝っていない状況で自分が点を取って勝てればなと思っていたので、それができて本当に良かったです。もちろん今後もゴールは狙っていきたいですが、今まで通り動き続けていろんなところに顔を出していく中で、ご褒美じゃないけど結果としてチャンスボールが来るものだと思うから、そのスタンスは崩さないようにしたいです」(石毛)

また、攻撃面で彼の働きが光る部分がもうひとつある。相手の守備ブロックの間(ギャップ)でパスを受けて起点を作るプレーだ。「岡山では、自分が簡単にボールを失ってしまうとチームのリズムも出なかったので、ボールに対する執着心とか、ボールを簡単に失わないことはすごく意識しました。ギャップで受けて前を向くプレーもかなり意識しましたし、そういう面は良くなっているかなと思います」(石毛)
 
彼がJ2で進化させた部分は、J1でも自分の持ち味として表現できている。チーム全体のパス成功率やパス回しも徐々に向上しつつあるので、石毛がギャップで受けたところからサイドや裏に展開していくシーンもさらに増えてくるだろう。そうなれば彼自身のチャンスも増えるという好循環につながっていくはずだ。

「今は試合に出られているけど、危機感はつねにあります。試合に出続けるためにも今の(献身的な)プレーを続けていくことが大事ですし、自分が先頭を切ってやっていく中でそれがチーム全体にも染みついていけば良いなと思っています。だから、まずは自分が自分に厳しくやっていかないといけないと思っています」(石毛)
 
まだ23歳だが、ユース出身選手としては最年長の石毛秀樹。チーム全体の空気を変えていくためにも、さらにストイックに成長を続け、いずれはそれがチームの課題であるホームでの強さにもつながっていくことだろう。

文:前島芳雄(清水担当)


明治安田生命J1リーグ 第11節
4月28日(土)14:00KO アイスタ
清水エスパルス vs 柏レイソル

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