【岡山 vs 東京V】 ウォーミングアップコラム:下口稚葉の武器は、「サッカーを100%やるということ」

2018年5月17日(木)


5月6日、第13節・福岡戦が、下口稚葉(写真)のJリーグデビュー戦になった。スタメンを知らされたのは前日。連戦最後の試合で、それまで1試合の走行距離が12km超の試合を重ねていた椋原健太がCBに入り、下口は本来のCBではなく、右WBに入った。後半になってポジションを替えるまで、福岡の駒野友一とマッチアップした。
 
「悔しい思いしかないです」。ピッチの中では相手選手の実績や年齢は関係ない、と強気に臨んだが、試合開始早々の3分、駒野にクロスを許し、それに合わせた松田力のヘディングゴールで岡山は失点した。「あの失点は僕の責任。クロスの精度、両足で蹴れること、状況判断やポジショニング、相手の甘さをついてくる経験値、そういうところは随所に感じました。でもあのシーンを忘れたら、自分の向上はない。悔しい思いをもっとして、失敗をポジティブに変えて行きたいと思います」。
 
JFAアカデミー福島出身で、昨年、岡山に加入。Jリーグの新人研修で、「3年後、5年後に生き残っている選手は、この中で半分しかいない」と言われ、この世界でどうやって生きていくか、ということを真剣に考えたと話していた。一日の中で、サッカーのことが頭から離れることはない。「サッカーを100%やるということが僕の武器」と言う。
 
その実力が、今回の強烈な体験をするチャンスを勝ち取ったのだ。福岡戦後のミックスゾーンで、昨年まで岡山でプレーした福岡の篠原弘次郎は、下口についてこう語った。「あのひたむきな感じ、絶対大事だと思います。なかなか皆が皆、持っているものじゃないと思う」。
 
前節、水戸戦には帯同できなかった。しかしそれは自身で納得している。皆の信頼を勝ち得ていくことが大事なDFというポジションで、「僕にとっては毎週、毎日の1回の練習が、試合みたいなものだから、練習で勝ち取りたい。このチームは練習で良い選手が試合に出ていますし、徹さん(長澤監督)も僕達の姿を見ていてくれるし、練習が充実している。負ける気持ちはないですし、もっともっと出来るんだと自分に言い聞かせてやっています」と言う。

文:尾原千明(岡山担当)


明治安田生命J2リーグ 第15節
5月18日(金)19:00KO Cスタ
ファジアーノ岡山 vs 東京ヴェルディ

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