【浦和 vs FC東京】 ウォーミングアップコラム:過去を乗り越える、そのために西川周作はゴールを死守する

2018年11月30日(金)



浦和は12月1日、今シーズンの最終戦でホームにFC東京を迎える。

振り返れば、ジェットコースターのような1年だった。前年途中に指揮を託された堀孝史監督が一からチーム作りに着手した2018年、アジア・チャンピオンズリーグ王者の誇りを持って再出発を図ったが、スタートから躓いた。開幕5試合で2分け3敗と白星に見放され、開幕からわずか1カ月程度で監督交代。計画がいきなり頓挫した。

だが、急きょ代役を任されたユース監督の大槻毅監督がまたたく間に選手の心と戦術をまとめ上げ、公式戦わずか6試合の指揮ながら4勝2分け無敗という当時のチーム状況を鑑みれば奇跡的とも言える成績を残した。オールバックと眼鏡で「組長」の呼び名がつくほど大いに話題になったその特徴的な風貌と相まって、強烈なインパクトを残した。

そして、バトンがオズワルド オリヴェイラ監督に託されると、過密日程によりコンディション調整だけで手一杯だった時期はチーム作りは思うように進まなかったが、ワールドカップによる中断期間でようやくまとまった時間を手にすると、そこからチームは徐々に成熟していき、現在のスタイルに固まっていった。

降格の危機すら脳裏によぎるシーズン序盤の状況を考えれば、6位という現在の順位は十分な成果と言っていい。ただ、一時はACL出場権を照準に捉えるところまで立ち直ったなかでその可能性が消滅し、“上も下もない”というのは選手たちにとって精神的に難しい状況であるのもまた事実だ。

だが、そういった状況のなかでも、この試合に意義を見出そうとしているのが守護神の西川周作(写真)だ。

「レッズの歴史の中で監督交代をした年は7位が最高というところは個人的に意識していて、今年も3人目と監督が変わって、去年も7位で、いま6位で、勝てば5位というところ。監督が変わったなかで最終的には踏ん張って5位になったと言えるように、勝利だけを、引き分けを考えず、勝利だけを考えてやりたい」

浮き沈みの激しいシーズンで苦い経験を多くしてきたなかでも、最後まで気持ちを切らさずに戦う。そして、その成果として過去の歴史を乗り越える。優勝やACL出場権という、明確で誇りあるものは手に入らない。それでも、何か一つでも今後の糧になるものを残していく。西川はそれをモチベーションに今季ラストマッチに挑む。

幸いにも、FC東京は浦和から勝点2差の5位につけているチーム。勝点で並ぶ清水、G大阪には得失点で優位な状況(清水とは+3、G大阪とは+14)とあって、FC東京に勝てれば西川の目標が達成される可能性は高い。

残されている条件下で、少しでも未来につながるものを持ち帰る。そのために、浦和の誇る守護神は全身全霊を傾けてゴールに鍵をかける。

文:神谷正明(浦和担当)


明治安田生命J1リーグ 第34節
12月1日(土)14:00KO 埼玉
浦和レッズ vs FC東京
埼玉スタジアム2002(浦和レッズ)
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