【北九州 vs 福島】 ウォーミングアップコラム:プロとしての矜恃を示すとき。池元友樹、未来へのシュート。

2018年12月1日(土)


「どんな状況になっても応援してくれているサポーターに、ギラヴァンツを、この選手たちを応援していて良かったと本当に思ってもらえるように、僕たちはそういう姿を見せたい」。すでにJ3リーグの最下位は決まっているが、池元友樹(写真)は前を向き、「戦う姿を積み重ねていくことが将来につながる」と言葉に力を込めた。

北九州は夏に指揮官を交代。柱谷哲二監督はメンタルの改革を促すとともに、既存戦力のフィジカル強化を図った。闘将は「全員持っているものはあるのに、サイドブレーキを引いていた。この世界は甘くはない。次から次へと人は入ってくる。一生懸命やらないといけないと伝えてきた」と檄を飛ばし、プロ選手としてどうあるべきかをイレブンに語り続けた。池元には柱谷監督の言葉が突き刺さり、「プロ意識を再確認した」。

私論が入ることを申し訳なく思うが、私はこのコラムを書くために11月29日の練習を取材。柱谷監督の熱い受け答えや池元のプロ意識という話を聞きながらあることを思い出した。「11年に三浦監督が来たときのインパクトのようだ」と。池元にもストレートにそう投げかけると、彼は頷いた。

戦力面などから10年にJ2最下位だったチームが、11年、12年と連続して一桁順位に入った。このときに率いた三浦泰年監督は「プロフェッショナルであれ」と選手のプロ根性に火を付け、戦える集団に変革。練習に取り組む姿勢が目に見えて変わるなど、当時の選手に与えた衝撃は大きかった。

それから6年。今年は柱谷監督が「お前たちはプロだ、俺たちはプロだという自覚を持たないといけない。そう思わせてくれる言葉をたくさん掛けてくれた」。池元は今年はケガに悩まされたとはいえ、ピッチに立てば練習でも試合でも最初から最後まで獅子奮迅。前節もゴールを挙げて諦めない気持ちを示した。「プロとしてやらなければいけないこと、そして見せなければいけないことの大切さ。それは自分の中でも思っていたつもりだったが、足りないところがあった。もっともっとやらないといけないと再認識できたのは大きかった」。

柱谷監督の退任もすでに発表されているが、今週も指揮官は熱い言葉で選手たちを叱咤激励。実はこの半年間、本来なら戦術練習に使いたい時間までフィジカル強化に当てるなど、柱谷監督は基礎から作り上げてきた。今週のトレーニングも1対1の攻防に時間を割くなど、ベース作りを同時進行した。

他チームが1年のピークを過ぎてフィジカルコンディションが落ちてくる時期にありながら、北九州は未だにメンタルもフィジカルも伸ばしている最中。最終戦はこの1年間で最も完成度が高い試合を見せられる可能性がある。もはや順位表をひっくり返すことはできないが、池元はチーム全員で戦う姿を「見せないといけないし、伝えないといけない」と強調する。

北九州を背負ってきた11番。忸怩たる戦績は受け入れざるを得ないが、ミクスタに集まるサポーターに感謝を示し、未来の明るさを約束したい。「全員がしっかり認識して行動に移さなければ変わらない。そういう部分では足りない部分が多かった。変わるチャンスだ。良くないときは逆にチャンスでもある」――。暗闇に夜明けの光を灯す90分が始まろうとしている。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第34節
12月2日(日)13:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs 福島ユナイテッドFC
ミクニワールドスタジアム北九州(ギラヴァンツ北九州)
みんなの総合評価 (4.7)
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