【長野 vs 盛岡】 ウォーミングアップコラム:「最後は笑顔で」。退任決定の指揮官と挑む、ラストマッチ

2018年12月1日(土)


今季を振り返れば、苦しいことばかりが浮かぶ。開幕10試合で挙げた勝利はわずかに『1』。課題だった攻撃に力を注ぐあまり、堅守という最大のアイデンティティが揺らいでしまった。そんな悪循環にチームは6月、監督交代をもって軌道修正を図る。阪倉裕二(写真)監督が誕生したのは、そのときだった。

「私もヘッドコーチとしての責任がある」。もともと浅野哲也前監督を一番近くで支える立場でありながら、指揮官は成績不振の全責任を一人で負ってチームを去り、自らはそのあとを継ぐ。複雑な心境だったことは想像に難くない。それでも、「浅野監督の意思を引き継いで、チームを浮上させるということに専念したい」と、状況の好転に向かった。

だが、近年稀に見るほど力が均衡した今季のJ3リーグは甘くなかった。チームは勝ったり負けたりを繰り返しながら、10月末にはJ2昇格の可能性が消滅。試合内容も良化する中でその後は白星が先行していたが、先週、阪倉監督の退任が発表された。

誰か一人の責任ではない。「結果にこだわるというところは甘かった。それはスタッフ、クラブ、選手全員」。ただ、指揮官として、今度は自分が責任を取る。プロの世界は実に厳しい。1年でのお別れとなってしまったことには、個人的に悲しい気持ちばかりが募る。

それでも、まだ試合は残している。「プロである以上、今季最後までしっかりやり通すんだ」。そう選手たちに語りかけた。それは、どんなときでもチームを支えてくれる大切な12人目の存在があるからでもある。「チームが苦しいときにいつも声援、支援していただいて本当にありがたい。アウェイでも交通の便が悪かったり、遠方であっても大きな声で後押ししてくださって、本当にありがたいと思いました」。試合後には、毎回のようにサポーターについて触れてきた阪倉監督。今季出会った彼らには、そんな感謝の言葉が続いた。だからこそ、この最終戦を消化試合なんかで終わらせるつもりはない。

「選手も最後は笑顔で終われるように、そして見に来てくださった方も応援に来てよかったと思ってもらえるようなゲームをやりたい」。そんなサポーター思いの指揮官とともに。最後は勝って、笑って終わろう。

文:林口翼(長野担当)


明治安田生命J3リーグ 第34節
12月2日(日)13:00KO 長野U
AC長野パルセイロ vs グルージャ盛岡
長野Uスタジアム(AC長野パルセイロ)
みんなの総合評価 (4.5)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.7)
イベント充実 (3.7)
グルメ (4.2)
アウェイお楽しみ (3.8)

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