【鹿児島 vs 東京V】 ウォーミングアップコラム:復帰の喜びよりもチームの勝利を。2年の怪我を乗り越えた冨成慎司の想いとは。

2019年6月8日(土)


サポーターが待ちわびた頼れる背番号27がピッチに帰ってきた。JFL時代から鹿児島の中心選手として活躍してきた冨成慎司(写真)だ。

冨成は昨年5月、天皇杯1回戦で右膝を負傷し戦列を離れた。サポーターの記憶にも鮮明に残っていると思うが実はその天皇杯は冨成の復帰戦だった。一昨年2017年にも同じ右膝前十字靭帯断裂を経験し辛いリハビリを乗り越えてようやくたどり着いた試合復帰だった。「多くの人に支えてもらったのに申し訳なかった」と当時の悔しさを振り返る。およそ2年、冨成は右膝の怪我と向き合う日々を送ってきた。

サッカー選手にとってピッチで戦えない2年は想像以上に苦しいはずだ。その苦しさに打ち勝てた理由を冨成は「みんなの頑張っている姿を見て、またみんなとピッチに立ちたいという想いがすごく強かった」と語る。そしてもう一つ。「色々な人に“頑張って”と言っていただけることが想像以上に大きなパワーになった」と支えてくれた人々への感謝を綴った。

前節山形戦は冨成にとって“復帰戦”というより“勝ちたかった試合”だった。チームが連敗している中でどうしても勝利に貢献したかったのだ。“復帰戦”という言い訳は皆無だった。「自分の技術、コンディションを上げてチームに貢献できるようにしっかり考えてやっていきたい」。見据えるのはこの完全復帰からの未来なのだ。

「辛かった日々があるからこそ今がある」。冨成はこの2年を確実に自分自身の成長へとつなげていた。チームはなかなか勝てていない状況にあるが「今、選手は色々なことを考えている。それは絶対に無駄ではない。考えることで後退はないから」苦しさを知る男は誰よりも強い。

「観客も増えていますがこれを一過性のものにしてはいけない」。JFLから鹿児島を知る冨成は鹿児島のこれからも考えている。「チームが鹿児島にもっと根付くために何をすべきか考えたい」― 背番号27冨成慎司の存在がまた一回り鹿児島を強くするだろう。チームの成長過程を見守り応援するこの時間も私達の大切な歴史になる。

文:有賀真姫(鹿児島担当)


明治安田生命J2リーグ 第17節
6月9日(日)13:00KO 白波スタ
鹿児島ユナイテッドFC vs 東京ヴェルディ
白波スタジアム(鹿児島ユナイテッドFC)
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