【大宮 vs 福岡】まさに“かじ取り役”――三門雄大率いるボランチ陣が、好調大宮を牽引する

2019年10月12日(土)


ボランチは、やはりチームの主軸である。俯瞰的に状況を見、判断する司令塔役と同時に、守備では攻撃の芽を摘み取る最初の防波堤であり、そこから攻撃の第一歩も担う。あらゆる面で高い能力が要求されるこのポジションは、必然的にメンバーが固定される傾向にある。

その中で、今年の大宮は少し違った色を見せている。今季大宮でボランチとして出場しているのは4人。そこから2人をピックアップする組合せは6通りとなるが、中盤のシステムが異なった数試合を除き、6通りすべてのパターンが使用されているのだ。シーズン序盤は、守備でハードワークできる石川俊輝とパスで攻撃を組み立てる大山啓輔のコンビが中心だったが、そもそもメンバーをあまり固定しない高木琢也監督は、その時の選手の調子を見て組合せを変えていった。ここ数試合は、怪我から復帰し復調著しい三門雄大(写真)と、独特のリズムで攻撃を牽引する小島幹敏のコンビが頼もしい。

小島は「ミカ(三門)さんは気を利かせてくれるし、僕が上がっていったらスペースを埋めてくれる」と先輩のフォローに感謝の弁。三門も小島を「元々うまいしボールを運べるし、攻撃面はとても魅力的」と称え、「横にいて非常に面白い」と充実ぶりを口にする。

このコンビで第33節東京V戦、第34節長崎戦と2連勝を果たし、2人の魅力をもっと紐解いていこうと考えていた矢先、前節水戸戦では小島が沈黙してしまった。荒れたピッチコンディション、古巣の徹底マークに遭い、その能力は完全に鳴りを潜めた。

それでもそのまま終わらないのが、今の大宮の強さであろう。高木監督はハーフタイムに小島を下げ、「プレッシャーを掛ける、セカンドボールを取るということを課した」石川を投入した。その後の大逆転劇は周知のとおり。指揮官がシステム変更、メンバー変更でチームの色を変え、その選択に選手たちがしっかりと応えた。

三門は「俊輝と組んだ時、啓輔と組んだ時でまた違う助け合いがある」と独特の表現でコンビのキャラクターの違いを表し、「誰が試合に出るかわからない状況で、でも誰が出てもできると思う。今はいろんな意味でチーム状態がいい」と自分たちを評した。何よりも結果を求められるこの時期、軸を持ちながらも状況に応じて色を変えられる適応力は非常に有効だ。

いい流れを台風19号に水を差されたような試合順延とはなったが、ホームの利もある。一度は遠ざかったJ2優勝でのJ1復帰へ、もう止まらない。

文:土地将靖(大宮担当)


明治安田生命J2リーグ 第36節
10月13日(日)14:00KO NACK
大宮アルディージャ vs アビスパ福岡
⇒10月13日(日)の代替開催も中止決定。代替日未定
NACK5スタジアム大宮(大宮アルディージャ)
みんなの総合評価 (4.5)
臨場感 (4.9)
アクセス (4.2)
イベント充実 (3.7)
グルメ (3.4)
アウェイお楽しみ (3.4)

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集

移籍情報