【栃木 vs 福岡】目覚めた韓勇太。走って、走って、ゴールも奪う!

2020年8月22日(土)


どこか吹っ切れたようにガンガン走る韓勇太(ハン ヨンテ)がいた。
前節のFC琉球戦。7試合ぶりにベンチ入りした韓勇太が登場したのは74分のこと。
「悔しさもありましたし、僕が何とかして活躍したいと思っていることを監督もわかっていたと思うし、そこに懸けたんだと思う。だから、その期待を越えるような活躍をしてやろうと思ってピッチに出て行ったので、それは出せたんじゃないかなと思います」

前線で走り回り、フォワードとして守備に奔走しながら迎えた81分だった。まるでそのご褒美のように森俊貴から丁寧なラストパスが届く。それは、昨季のJ2で11ゴールを記録したストライカーが、苦しみ抜いた先に掴んだ今季初ゴールだった。
長いトンネルの先に見えた光明だった。
「自分のコンディションが良くないのはわかっていて、(6節)金沢戦が終わった後にはもうメンバーから外されるだろうと思っていたんです」

何が悪いのか逡巡し、一からやり直そうと取り組み始めたのが一月ほど前。コンディションも徐々に上がり、2週間前には万全だと思っていた。練習中のゲームでもゴールを決めるなどしていたが、それでもメンバーにも入れない状況が続いた。
「どうしてなんだろうと。それで監督にどうすれば試合に出られるのか聞いたときに、ズバリ、思い当たることを指摘されて納得せざるを得ない自分がいました。『我々のチームはどんなときもチームのために走らなきゃいけない』と。運動量の部分とインテンシティについて不足しているのは自覚していたので、確かにそうだなと。それからは無我夢中だったし、琉球戦ではそこは絶対に見せようと思ってピッチに出ていきました。ミスをしても、ゴールを決められなくてもいい。絶対に足を止めずに前からプレスをかけようと」

昨季の鹿児島ではチームスタイルも異なり、ストライカーとして必要以上の守備は求められなかった。が、今季は違う。リーグ最少失点を誇る堅守栃木において、フォワードによる広範囲にわたる守備はマストとされる。
「勝つために走ることで栃木には結果がついてきている。走ること、戦うこと。それらはサッカーの基本的な部分ですが、すごく大事なんだということを改めて身に染みて感じていますね」
そうした意識の変化があり、がむしゃらに走ろうとピッチに立った途端にゴールが生まれるのだから、サッカーはわからない。やるべきことが整理され、吹っ切れた感のある韓勇太は今後をこう見据えている。
「これからも走ることは絶対的です。でも、やっぱりゴールを奪うことは自分のアイデンティだから、そこに拘りはあるし、チームとしてクオリティを上げないといけない。前節のような質の伴ったカウンターからのゴールもどんどん増やしていかないといけないし、それができなければ、J1昇格は達成できないと思っているし、それができたら、僕は本当にこのチームは昇格できるに値すると思っているんです」

目覚めたストライカー、韓勇太。この男のゴールなくして栃木の躍進はない。


文:鈴木康浩(栃木担当)


明治安田生命J2リーグ 第14節
8月23日(日)18:00KO 栃木グ
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栃木県グリーンスタジアム(栃木SC)
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