【熊本 vs 相模原】短いプレー時間でも流れを変える、MF伊東俊の存在感。その原動力。

2020年9月11日(金)


「もちろん先発で出るときはモチベーションも上がるんですけど、途中から出るときは自分の方が元気だから、チームのために体力を使って貢献できればと思います」

平均年齢24歳代と一気にフレッシュな構成になった今季のチームにあって、フィールドプレーヤーで最年長となったMF伊東俊はそう口にする。事実、今シーズンは前節まで全てのゲームに出場しているが、うち11試合が交代出場で、全試合に出場している9人の選手の中でプレー時間は最も短い。それでも自ら2得点を挙げているほかにアシストや好機を作る働きも顕著で、伊東が投入されると流れが変わる。結果的には敗れたが、前節の長野戦でも後半から入って攻撃のアクセントになり、守備のシーンでは懸命に戻り、体を張ってボールを奪う姿を見せる。

「パスで崩せていないなと感じて見ていたので、自分でドリブルで運んだり、ランニングしたり。そういうアクションが必要だなと感じた」。監督の指示に沿うだけではなく、「何が必要か」を自分で判断してプレーに表現できるのは長いキャリアで積み重ねてきた経験の賜物。加えて、大木武監督の元で取り組む日々のトレーニングの負荷向上や練習後のケアのルーティン化、そして何よりチームとして志向するサッカーそのものが「やっていて楽しい」ことが奏功し、良いコンディションを維持することで年齢を重ねてもパフォーマンスが高まることを実感している。

加入1年目はJ3降格、そして昨年はJ2復帰を逃すという悔しさも体感した。口には出さずとも、背番号10の重みやベテランとして若い選手たちを引っ張る責任感が彼のプレーを支えているように思えるが、伊東本人は「背負ってるものは、ないんです」とあっさり否定する。だが、別の理由はあった。

「(昨年で引退した)カタさん(片山奨典氏:今年からアスリートクラブ熊本マーケティング部。伊東にとっては国士舘大の先輩にあたる)がやってる姿を見てて、『自分もやらなきゃ』というより『頼もしいな』と感じてて。カタさんのプレー、好きで、もっと試合に出て欲しかったから、自分もそういう選手になりたいというか。だから『俺がやってるから若い選手、もっと頑張れ』じゃなくて、単純に、チームのためになれたら、という気持ちですね」

シーズンは中盤を迎え、対戦相手にも研究されてくる中、伊東の経験値と天性のアイデアやセンスが生かされる場面は、これから増えてくるはずだ。


文:井芹貴志(熊本担当)


明治安田生命J3リーグ 第15節
9月12日(土)19:00KO えがおS
ロアッソ熊本 vs SC相模原
えがお健康スタジアム(ロアッソ熊本)
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