【栃木 vs 長崎】ヒリヒリした戦いの中、瀬川和樹の”前のめりスイッチ”が入った!

2020年10月3日(土)


前節福岡戦は拮抗した試合を演じながら試合終盤の直接FK弾の一発に泣いた栃木。順位は8位に後退したが、続く今節は4位長崎とのホームゲームが控える。息の抜けない戦いが続く。

その中で左サイドのスペシャリスト、瀬川和樹の”前へ”というアグレッシブなプレーは何も変わらない。福岡戦でも相棒と言っていいエスクデロ競飛王にボールが入った瞬間には迷わず前線へと駆け上がり、武器であるクロスボールを供給してチャンスを作り続けた。

試合後、瀬川は自身のTwitterで「負けました。それだけです。次は勝つ! それだけです。私たちにはもう大事な試合しか残っていません。ホームでまた一緒に戦ってください」とファン・サポーターに呼び掛けた。瀬川は真意をこう話す。

「J1に行くという僕たちの目標は変わっていませんが、昇格圏とは勝点が十何ポイント離れてしまっているので、差を縮めるにはもう負けられないし、負け試合を引き分けに持っていく、引き分けの試合を勝ちに持っていく、勝ち試合をしっかりと勝ち切る、そうやってどんどん勝点を積み上げていかなければいけないし、もう『いい試合でした』という試合はなしなんです。残りのすべての試合に勝ちたい」

気持ちを言葉に乗せて、自身も前のめりになっていく感覚は去年と同じだ。厳しい残留争いに巻き込まれる中で、瀬川は「相手に守備的だと思われるとつけ込んでくるから、強気に駆け引きしないといけないんです。色んな局面で少しでも強気を押し出しながらやらないと」などと「強気」という表現を事あるごとに発し、チームを鼓舞し続け、見事に残留を掴み取ったという体験をしている。

田坂和昭監督は『どのチームよりも走り勝つ』ことを標ぼうする今季、栃木のスタイルを実現するためのメンタリティの重要性を度々口にしてきた。走れる、ハードワークができる素養があろうとも、それを継続できるメンタリティなくして成立しない、と。そのメンタリティの象徴と言えるのが瀬川であり、実際に瀬川自身、これだけの過密日程の中で疲労が蓄積しようとも「楽しい」という感覚が溢れてきて仕方がないという。

「ゴールに向かう気持ちが強いし、やろうとするプレーに身体が付いてくる感覚がすごくあるんです。ここまで後半アディショナルタイムのゴールを2本アシストしているのですが、そういう結果が出ること自体がすごく充実しています。最後まで諦めることなく90分プラスアルファまで闘えているという充実感があって、ああいうシーンをチームとしてまた起こせるんじゃないかという雰囲気もあります。そういう意味で、心が満たされた毎日を過ごせているのだと思います」

今季の目標は10アシストだが、現時点で4アシスト。サイドバックとして堅固な守備を遂行するのは大前提だが、決して満足する数字ではなく、まだまだチームに結果で貢献できるとの思いは底なしに強い。

瀬川は、栃木がここから上位へ、昇格圏へ、と上昇していく姿を信じて疑わない。
「自分たちが今やっているサッカーを信じること。走る、闘うというギアをもう一段階、チーム全体で引き上げること。それらが大事だと思っています。僕らはもっともっとプレーの強度を引き上げられるんです」

“前のめりスイッチ”が確実に入った瀬川が、栃木の強者のメンタリティをさらにタフに、さらに上へと引き上げていく。


文:鈴木康浩(栃木担当)


明治安田生命J2リーグ 第24節
10月4日(日)18:00KO 栃木グ
栃木SC vs V・ファーレン長崎
栃木県グリーンスタジアム(栃木SC)
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